写真館 二千年一夜


























余部鉄橋
兵庫県香住町
2008年4月13日

JR山陰本線鎧駅と餘部駅の間にかかる高さ41.5m、長さ310.7mの鉄橋で、
11基の橋脚、23連の橋桁を持つ鋼製トレッスル橋である。
土木学会による技術評価では近代土木遺産のAランクに指定され、
この種の鉄橋では日本一の規模を誇っていた。
その独特な構造と鮮やかな朱色がもたらす風景は、
鉄道ファンのみならず山陰地方を訪れる観光客にも人気があり、架け替え工事が始まる頃には、
大勢の鉄道ファンや観光客が押し寄せた。
1912年から2010年7月16日まで運用。
2007年3月からエクストラドーズドPC橋による架け替え工事により、
旧余部鉄橋は、殆どが解体撤去され残された3本の橋脚等は今後展望施設などとして整備が計画されている。


〜goodtimeの追想〜

青空も次第に雲が広がり天気予報通りの天気になってきた。
ここから来た道を戻るかのように餘部鉄橋に向かう。
11時50分、餘部に到着。
昨日より人が少ないもののカメラマンは昨日と同じくらい。
お立ち台はやはり閉鎖しているためみなさん下から桜と鉄橋が絡む場所を確保していた。
お立ち台からではないと海が入らないが桜が入らず、
どちらにしても今日は生憎の天気なので海を入れるつもりは最初から無かった。

今日は日曜日なので工事はお休み。
工事車両のエンジン音も無くいつもの波の音が聴こえてくる。
本来であれば聞こえるはずの無い踏切の音だが、
今は仮設の踏切が鳴り響く中で列車は通過していった。
辛うじて持ちこたえてくれてた空もやがて激しく降りつける雨となり急いで車へ撤収。
このまま家に帰ろうかと思ったが、
どうしてもマク谷から鉄橋を撮りたいので雨の中、向かう。

決して俯瞰出来るような高さではないが、
街並みと鉄橋が身近に眺められるポイントはここ意外には無いと思う。
過去、特急出雲やライトアップで何度も撮影している思い出のある場所になっている。
鉄橋の背後には山桜や雨で薄っすら出てきた霧が何とも言えない情景を出してくれた。
そんな光景も来年の今頃は、新しい橋げたや足場が出来てもう二度と見ることも撮ることも出来ない。
たった数回しか訪れていないので愛着を持つには恐れ多いが、
たとえ1度でも感動させてもらった景色はいつまでも残っていて欲しいと願いたい。
雨の降る中、15時台の便がようやくやってきた。
駅に近づくと汽笛が鳴り、餘部の街並みに響き1つの時代が終わろうとしていた。





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