写真館 二千年一夜


































余部鉄橋
兵庫県香住町
2007年5月20日

JR山陰本線鎧駅と餘部駅の間にかかる高さ41.5m、長さ310.7mの鉄橋で、
11基の橋脚、23連の橋桁を持つ鋼製トレッスル橋である。
土木学会による技術評価では近代土木遺産のAランクに指定され、
この種の鉄橋では日本一の規模を誇っていた。
その独特な構造と鮮やかな朱色がもたらす風景は、
鉄道ファンのみならず山陰地方を訪れる観光客にも人気があり、架け替え工事が始まる頃には、
大勢の鉄道ファンや観光客が押し寄せた。
1912年から2010年7月16日まで運用。
2007年3月からエクストラドーズドPC橋による架け替え工事により、
旧余部鉄橋は、殆どが解体撤去され残された3本の橋脚等は今後展望施設などとして整備が計画されている。


〜goodtimeの追想〜

備前の花火大会を終えて21時50分、国道374号線を北上。
星空がとても綺麗で明日の撮影は期待出来そうだったが、
峠に差し掛かったところで雨が降り出した。
天気予報は晴れで降水確率は0%なので翌朝には止んですっきりした朝になるだろうと信じていた。
ところが雨はいつまで経っても止まず4時40分、雨が降る中での余部鉄橋到着となった。
外に出れば雨風が吹きつけ日本海の波の音が暗闇から恐ろしく聞こえてくる。
約1年振りの余部訪問。
工事着工まじかでネットでは現状の見納め観光客が大勢訪れる話題で持ち切りだった。

今回は前回の課題であった青い海と鉄橋。
そして今の時期限定の田んぼに映る鉄橋を撮るため再び訪れたのだが、生憎の天気で早くも青い海は断念せざる得ない。
観光客が押し寄せてこないうちにと西側から鉄橋撮影の準備に入る。
殆ど田植えは終わっているが、まだ終わっていない田んぼもあり綺麗な水鏡になっていた。
苗が置いてあるので今日あたり田植えをするのかもしれない。
山陰本線はローカルに思えるが1時間に1本の便があるのでシャッターチャンスは意外と多い。
雨も風も止んでくれたお蔭で水鏡と化した田んぼを前景に数カット撮り、10時くらいまで撮影した。

その後、少しだけ天気が回復しそうなので計画していた撮影地へと向かい、
そのまま帰るつもりだったが、午前中より天気が良くなってきたので15時40分、再び余部に戻ってきた。
今朝撮影した田んぼは田植えも終わり再び水鏡となっていた。
午後の日差しが鉄橋を照らしさらにくっきりと映し出される鉄橋が美しく見えて、
同じ被写体でも時間や条件が違えばこうも違うものかと考えさせられる。
17時過ぎると鉄橋が西日に輝く通称「ギラリ」撮影を行う。
考えることはみな同じで、既に先客が数名撮影態勢を整えている。
雲で太陽が隠れたら失敗に終わるので運次第。
17時台の便は辛うじて成功したが、次の便は雲に隠れて失敗。
あまり長居すると帰りが辛いので程々にして撤収。
田んぼに映り込む鉄橋は撮影出来たが、もう1つのテーマである青い海は撮ることが出来なかった。
余部鉄橋工事着工まで残りあと僅か。
来週、再び余部へ行くことを決めた。





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