写真館 二千年一夜





















































































醍醐桜
岡山県落合町
2006年4月16日





伝説によれば、元弘2年(1,332年)後醍醐天皇が隠岐配流の際、この桜を見て賞賛したといわれ、この名が付いている。

樹齢:700年(地元説では1000年)
樹高:18m
目通り7.1m
根本周囲:9.2m
枝張り:東西南北20m



〜goodtimeの追想〜

雨の日の土曜日、今年の目標は霧に包まれた幻想的な醍醐桜を撮ること。
天気予報では、深夜に雨が止みそうなのでまさにチャンス到来である。
醍醐桜現地到着を5時に設定して、2時40分に家を出発。
家を出た頃は、雨も止んで薄っすら霞かかった月が出ていた。
順調に走って予定通り5時00分に醍醐桜へ到着した頃には、
すっかり雨も止んで空が少しずつ明るくなっていた。
超人気スポットである醍醐桜の人の動きはとても速く、
まだ5時だというのに、第2駐車場までほぼ満車状態となっていた。
その殆どがカメラマンだと思うが、人気は相変わらず衰えてない。

雨上がりの朝、肝心な霧はまったく発生せず空も曇っていて中途半端な状況となっている。
2年ぶりに桜の衣装をまとった醍醐桜と再会。
前回来たのは桜シーズンではない昨年の秋、その時は最高の気象条件の下での再会だった。
あの素晴らしい光景に誰1人として遭遇することは無かったが、
桜が咲けば、早朝から多くの人が訪れるという、桜の魅力は人を寄せ付けるのである。
写真は撮るつもりはなかったが、雨上がりと朝の冷え込みで雲海が発生していたので、
一応、三脚だけ立てらせておいた。
6時になると、ただでさえ多いカメラマンに桜見客が訪れるようになり早くも混雑して、
道路も渋滞が発生していた。
標高500mのとある山奥の集落にしては朝から異常な光景が広がっていた。

描いていた構図とは違う景色なので大混雑になる前に帰ろうかとも思ったが、
せっかく来たのでもう少し眺めていると、次第に東の空から晴れてきた。
霧どころかこのままいくと朝から晴れるのではないか?と思ってる間に徐々に青空が広がってきた。
そして、雲の隙間から太陽が顔を出した瞬間、醍醐桜に朝の日差しが当たり、最も美しい姿へと様変わり。
あまりにの美しさにシャッターを押さずにはいられずシャッターを切った。
2時間前の曇り空からこの光景に変わるなんて思ってもみなかったが、改めて自然の変化には驚かされる。
理想な光景には出会えなかったが、思わぬところで美しい醍醐桜が見れたので心残りは無かった。





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