神戸ポートピアランド
ファイナル花火ファンタジー
兵庫県兵庫市
2006年3月25日
1981年に開催された神戸ポートアイランド博覧会の遊戯施設としてオープン。 終了後は遊園地として運営されていた。 2006年3月31日をもって閉園、25年の歴史に幕を閉じた。 〜goodtimeの追想〜 神戸ポートピアランドで花火が上がっていたことは前々から知っていたが、 なかなか行く切っ掛けが無く、いつか近くに寄った際にと思っているうちに、 閉園するニュースが入り、ついに行く「切っ掛け」が出来てしまった。 当初の予定は、バレンタインデー花火を狙っていたが、 3月末最後の土日に2500発の花火を打ち上げる情報が入ったのでそちらを狙うことにした。 夕方に間に合うように家を出発して実に18年ぶりにポートピアランドに上陸。 あの時は何にも無い埋立地だと記憶に残っていたが、今ではすっかり都会となっていた。 南公園駅から出ると目の前にポートピアランドのゲートがあったので、とりあえず一安心。 万が一、離れていたら明日の終電に間に合わなくなるので心配していた。 ゲートを通ると帆船と大きな観覧車が出迎えてくれる。 完成当時は、ギネスブックに登録された世界一大きな観覧車だったらしい。 帆船には花火職人さんが型物仕掛「25年間ありがとう」の準備をしていた。 早速、現地調査開始するためとりあえず園内を一周。 撮影場所は、帆船や観覧車が入る広場以外には考えられないが、 花火観覧場所になるため、観覧客の邪魔にならないよう、どのように撮影するかがポイントである。 とりあえず現時点では場所撮りの客は誰もいないので後からじっくり考えることにした。 それにしても太陽が傾く夕方時でも今日は入場者が多く、人気乗り物は行列が出来ており、 閉園するとは思えないほどの賑わい振りだが、もうすぐ閉園だと思うと寂しい。 今日は1日とても良い天気だった。 こんなに良い天気なら、せっかく神戸に来たのだから夜景撮影をしたいところだが、 それでもポートピアランドに来たのは、もう二度と見れない光景だからである。 特に思い出のある場所という訳ではないが、二度と見れない光景は、やはり写真に撮っておきたいと思うのが写真家の性格。 今のご時世、遊園地の経営はかなり厳しいものがあり、多くが今にも閉園間際の状況で営業をしているなか、 ここポートピアランドも閉園までの道のりはいろんなドラマがあったに違いない。 待ち時間の間、訪れた誰もが悲しい顔をしていなくて、みんな満面の笑みを見ていると、 遊園地という場所は、人を幸せにしてくれる特別な場所なんだと思った。 ときに写真撮影をお願いされて、人から「ありがとうございます」と幸せを貰うこともしばしば。 こちらこそ、「ありがとう」と心の中で返した。 1時間おきに噴水ショーが行われるが、これがシンプルなショーなので客が集まってもすぐ掃ける状況の中、 19時の部は、照明が消えて豪華な噴水ショーが始まった。 これには多くの客も喜んでいたが、花火が上がらないと知るとまたどこかへ行き、 なかなか撮影の場所決めが出来なかった。 花火打上まで1時間、寒い中で待っているのはカップルくらいなもので、体は寒くても心は温かいようで羨ましい。 20時00分、外灯が消え乗り物の照明もすべて落ち、いよいよ花火の打ち上げ開始。 結局、撮影場所は広場の最前列に座って撮影に挑む。 高く上がらないだろうと予想していたが、 特殊効果花火は思いのほか近いので標準レンズでは到底追いつかず、 保険で持ってきた広角レンズに助けられた。 遊園地で上がる花火なのであまり期待していなかったが結構見ていて面白く、 特殊効果花火が多かったのは仕方無いとしても色の配色が綺麗。 それもそのはず。 担当業者は、あのマルゴーだったのだから。 後半は、ゆずの「栄光の架け橋」に乗せて花火が上がり、 最後は、型文字仕掛が灯り15分間2500発の花火は幕を閉じた。 機材を片付けてしばし余韻に浸りながら駅に向かうと大混雑している。 もともと小さな駅なのでイベントが終われば混雑するのは当然だが、 10分置きに電車は来るのでそんなに待ち時間は無いのだけど、乗れた電車が20時48分。 それだと明日の終電に間に合わないので、終了と共に駅へダッシュしなければならないようだ。 今日の宿は御馴染みの新今宮にある激安ホテル。 そこで買っておいた弁当とビールを飲んで1人反省会。 この時間が意外と旅の楽しみの1つだったりする。 |