写真館 二千年一夜




12月23日撮影

























12月24日撮影







































べっぷクリスマスHANABIファンタジア
大分県別府市
2005年12月23日、24日

当時の社団法人別府青年会議所により発案され、
市内の小学生による「子ども達とクリスマスソングを歌う会」でクリスマスソングの大合唱の後、
子ども達へのクリスマスプレゼントとして花火を打上げることから始まったイベント。
総勢1,000名の子供たちが歌う感動的なクリスマスソングが会場を暖かく包み込み、
23日、24日の二日間に約5000発の花火が冬の夜空に打ち上げられる。
また郷土料理のお店やアジアン屋台も開かれる一大クリスマスイベント。


〜goodtimeの追想〜

〜12月23日〜

例年のクリスマスの予定といえば、東方面に向かって熱海や名古屋に行っていたが、
今年は、前々から行ってみたいと思っていた別府に行くことにした。
23日、24日共に5000発。
初日は、音楽とのシンクロ花火。
2日目は、九州煙火業者による創造花火という贅沢なプログラム。

2週間前に長崎に向かって出発したように、今回も同じように西に向けて出発。
6時前の始発に乗って小倉で乗り換え。
今年は、クリスマス3連休のせいか始発から乗客が多かった。
ここ数日の寒波で電車が遅れるかとも思ったが、12時、小倉に到着した頃には良い天気だった。
小倉で乗り換えて中学の修学旅行以来、日豊本線に乗って別府を目指す。
途中、下曽根駅で下車して今回の旅の運転手(現:妻)と合流して車で移動。
16時過ぎに別府に到着した。

別府公園や競輪場が臨時駐車場となっており、
しかも、17時になれば駐車場やJR駅から臨時バスが出るという、この時期の花火大会にしては珍しく親切な対応であり、
イベントの暖かさが伝わってきそうな感じである。
臨時バスは出ているが、そんなに遠くないので歩いて会場へ向かおうとしたら雨がポツポツと降ってきた。
東方面は、暴風で開催自体が危ぶまれているだろうなぁ、と他人事のように思っていたが、
まさか別府で雨の心配をすることになろうとは・・・
しばし雨宿りをしているうちに雨は止んだので現地へ向かった。

既に暗くなってしまったので、軽く現地調査。
花火会場である楠港跡地には、ステージとたくさんのブースが並べられており、
美味しそうな匂いと音楽が流れて、まさにクリスマスムード満天。
ネットでの事前調査を参考に、クリスマスツリーやイルミと花火の組み合わせを描いていたが、
クリスマスツリーはどこにも見当たらない。
いや、ステージの照明がツリーの形になっている。
花火の打ち上げの位置とステージを組み合わせれば良かったが、位置的に不可能。
イルミも道路沿いにある程度で国道を挟んで撮影という形になるが、バスでも止まれば撮影不能となる。
会場内をウロウロしたが、それといった所が無いので会場を出てみた。
距離は遠いが別府の街並みと花火という構図も考えたが、
シンクロ花火を遠方から見たくないし、なおさら側面で見たくない。
やはり正面から撮ることでシンクロ花火と会場の雰囲気の良さが伝わると思った。
今日がダメでも明日があると思えば、今日は捨てる覚悟、
いわゆる苦肉の策で会場正面後方が斜面になっている場所を陣取った。

しかし、ここで大きな誤算が生じることとなる。
打ち上げを目前にして雨が降りだし、会場内のお客が傘を差し始めたのだ。
高さが稼げれば大した心配は無いが、高さが無い分、フレームの下に傘が写ってしまうほどブサイクな絵はない。
冬花火は人が少ない印象があるがクリスマスとなれば話は別。
人の波は絶えることなく、どんどん押し寄せて会場内を埋め尽くしていった。
もうこうなれば少しでも楽で見える位置、そして帰り易い場所に行きたがるのが人間の性。
空いていた斜面がいつしか特等席と化してしまった。
そして、前にいた観客の傘が邪魔して開始直前にして撮影不能となり、
それでも雨が止めば何とか撮れたかもしれな場所も、結局止む気配無く移動を余儀なくすることとなった。
かと言って、時間はない。
斜面を少し移動したところで態勢を整えるものの、目の前のブースが邪魔となり、
まともに撮影出来ないとなると、思いきってブースとブースの上にある小さなイルミを前景にしてみた。
ブースのテントも幸いに赤と緑でクリスマスっぽい。
果たしてこれがどういう結果になるか・・・
そんな苦戦をしている最中、ステージ上では、フィンランドから本物のサンタが来たり、
子供達によるクリスマス大合唱が行われていた。

20時00分、花火ファンタジアのテーマソングに乗ってシンクロ花火の打ち上げ開始。
メインはシンクロ花火なので小型煙火が多かったが、
生島煙火ならではの創造性ある単発花火も打ちあがった。
このお祭りが始まった当初は、数十発の打ち上げだったのが、
今では、5000発もの花火が打ち上がるまで成長していった。
音楽と花火のシンクロはそう簡単なものではなく、
長年培ってきた経験と腕があってこそ出来ることであり、
そんな期待が、多くの人達を呼び寄せたに違いない。
明日はどんな花火を見せてくれるのか楽しみであり、
明日はもっと贅沢な花火が見れるのかと思えば、やはり贅沢なお祭りだった。



〜12月24日〜

午前中は鶴見岳の霧氷を撮影して時間を過ごし、
再び別府市内に戻り今日は明るいうちに会場入り。
昨日のリベンジを兼ねてどこから撮るか再検討する。
打ち上げ場所は昨日と同じで堤防の裏に台船の位置も確認。
昨日は、暗くて台船があるかどうかもわからなくて、花火が打ちあがって初めて知ったという不始末。
混雑を避けるため、会場内からの撮影も断念して会場横にある北浜公園前から撮影することにした。
位置的には正面ではないのだが、今日は九州煙火業者による創造花火なので、
正面じゃなくてもいいかなと。
湾内で波が立たないため、水面が綺麗に花火色に染まり前景にヨットハーバーを入れるのも面白い。
クリスマスらしい絵には程遠いが、昨日のようなストレスを味わいたくないので、
今日はここでのんびり撮影することにした。
幸い、穴場なのか誰も来そうにない。

20時00分、音楽と共に花火が打ちあがる。
昨日のような音楽と花火がシンクロしている訳じゃないが、
各花火業者の玉を音楽に乗せて打ち上げている。
アナウンスが聞えずらいため、放送で煙火業者の名前を言っているかどうかはわからないが、
花火を見ていると、見覚えのある花火が上がったりして、
この花火は、ここの花火師さんの玉なのかな?と想像しながら見るのも面白い。
創造花火なので、もちろんなかなか普段見れないような面白い花火の連続で、見ていて飽きさせない。
後半戦は、昨日のようなシンクロ花火へと様変わり。
生島煙火の青紫色のスターマインが今日も見えるとは思ってもいなかったが、この花火はいつ見ても美しい。
こうして今宵クリスマスイブに5000発もの素敵な花火が別府の夜空に染まり、
今日はとても良い気分で撮影することが出来た。








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