写真館 二千年一夜





































































































































































































「男たちの大和/YAMATO」ロケセット
広島県尾道市
2005年8月11日






2005年12月から公開された映画「男たちの大和/YAMATO」の撮影のため、総工費約6億円をかけ制作。
本物の大和は広島県呉市で建造されたが、
今回は数カ所あった候補地から空いている造船所があるなどの条件を満たした尾道市(向島町)に原寸大の戦艦大和ロケセットが造られた。
全長263メートルのうち、艦首から艦橋付近までの190メートルが再現され、主に鉄骨と内装用のフレーム、ベニヤ板で建設。
2005年3月に完成した後、映画撮影は6月まで行われ、7月17日から一般公開され約100万の入場者が来場。
翌年、公開終了後は解体され主砲身や機銃、小道具などセットの一部分を呉市にある大和ミュージアムに寄贈された。


〜goodtimeの追想〜

長渕剛が大和のロケセットで生中継される情報を知り、仕事終わりに行ってみることにした。
どうせ近くで見ることは出来ないだろうと軽い気持ちで行ってみると、何と大和がライトアップされているではないか。
正確には中継用の照明がライトアップされているように見えたのだが、スモークも焚かれて幻想的な大和が暗闇に浮かび上がっていた。
一目見た瞬間、これを写真に収めなければ・・・急いで家に戻り機材を積んで再度海岸へ向かう。
駅前の海岸に行ってみると主砲がはっきりと見えるので、ここで集中して撮影することにした。
スタッフやクレーンカメラがあると雰囲気が無くなるが、見方によっては夜通しで製造している大和建造現場にタイムスリップしたかのように思えた。
21時54分、報道ステーションスタート。
22時を過ぎた頃からギャラリーがたくさん増えて、混雑するほどでもないが路上にはたくさんの車。
それを見かねてパトカーもやってくる。
何度かスモークが焚かれたりするものの、歌っているかどうかは距離が離れているためここからでは確認出来ない。
もう中継は終わったのだろうか?と思った23時前。
突然、ライトアップされたクレーンの照明が消えた。
そして、主砲の上から長渕剛が現れる。
距離があるので歌っている姿は見えないが、ハーモニカの音色は尾道の夜空へ響いた。
フィルム1本消費して撮影終了。
大和ロケセットは通常ライトアップされることは無く、ライトに照らされたのはこの日が最初で最後。
まさに一生に一度しか撮影出来ないこのような被写体に出会えたことを幸せに思う。
大勢いたギャラリーもいなくなり、帰る頃にはいつもの静かな尾道に戻っており、
あれは夢だったのか幻だったのか・・・そんな一夜だった。



※裏エピソードその1
 向島側からの裏山からも見学は可能でしたが大勢の関係者が見張っており、声援、掛け声、撮影は硬く禁止されていたらしいです。
 尾道側から撮影している人は殆どいませんでしたので、ライトアップ姿はかなり貴重なショットです。

※裏エピソードその2
 この日に長渕剛が尾道にやってくるということで、多くのファンも向島へ集まり、
 そして中継終了後、ファンのために数曲披露したらしいです。






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