写真館 二千年一夜




堂の坂の棚田
愛媛県城川町
2004年6月6日





本地区には、茶堂という小さなお堂が大切に守られており、棚田とともに美しい農村風景となっている。
五穀豊穣・悪虫退散を祈願する町の無形民俗文化財の虫送り行事「実盛送り」が伝承されており、
米作りに対する農民魂が受け継がれている。
地区の関係者は、営農意欲があり厳しい土地条件にも関わらず、
「先祖伝来の棚田を守りたい」という気持ちが強く、今後も耕作の継続が続いている。

枚数/100枚
水源/渓流
法面/石積み
開発紀元/中世(平安〜室町)


〜goodtimeの追想〜

197号線を北に走り、県道35号線を西へ走ると棚田が見えてくるが案内板らしきものは無い。
農作業をしているおばあちゃんに話を聞いている時に、「稲刈りの時にまた来なさい」と笑顔で言ってくれたのが印象に残っている。
稲刈りの時には棚田全体が黄金色に染まり、まさに棚田で生活する人達の汗と涙の結晶とも言える光景となるのだ。
いくつか棚田を巡っているうちにわかったが、
棚田があるところは、地元の人達が元気だという証拠。
元気じゃなければ棚田を残すことはとてもじゃないが出来ない。
いつまでも元気な棚田であって欲しいとそう願いながらシャッターを切らせてもらった。
いつか秋の収穫時にまた来よう。
そう思いながら棚田を後にすると、無いと思っていた案内板が坂道を上る途中にちゃんと立っていた。




写真館 二千年一夜