写真館 二千年一夜

















































































































































尾道クレーンライトアップ
広島県尾道市
2004年4月25日





広島県の大型観光キャンペーンの一環として始まった日立造船所向島西工場にあるクレーン6基をライトアップ。
2004年4月から2006年8月にかけて尾道水道を色鮮やかに彩り、
また東映映画「男たちの大和/YAMATO」の撮影に使われた原寸大戦艦大和ロケセットと合わせて多くの観光客を呼んだ。
現在は1基のみ残し5基を撤去、長年見慣れた光景がまた1つ失った。


〜goodtimeの追想〜

日立造船所のクレーンがライトアップするらしい。
そんな情報を新聞で入手した。
たかがクレーンがライトアップしたからって、別にどうってことないとは思ったが、
ちょうど尾道では港祭りも行われるので久しぶりに尾道市内へ繰り出すことにした。
市街地には車で行こうかと思ったが、港祭り開催中は、あちこち道路規制しているので、
久しぶりに電車で尾道へ行くことにした。
お金払って市街地に行くのは何年振りだろう。

16時頃に家を出て東尾道駅から電車に乗って尾道駅に向かう。
昔から見慣れた景色だがカメラを持つようになって、今まで見えなかった景色が見えるようになった。
改めて尾道は不思議な街だと尾道水道を見ながら思った。
尾道駅を出ると広々としたバス停、小さい頃に見た景色とは随分違う。
数年前に古い建物はすべて壊され再開発された。
駅を出た瞬間、海が見えるのが不思議に思った。

太陽が西に傾く中、どこからとなく尾道三下がりの音楽が流れている。
尾道三下がり・・・小学校の運動会で嫌と言うほど練習させられた踊りだ。
数年前にヨサコイが流行ったせいか、尾道三下がりも激しい踊りに変化していた。
再開発された町並みを歩くが、古い町並みが走馬灯のように浮かび上がる。
雨の日も雪の日も自転車に乗って尾道市街地を走りながら高校へ通った。
つい最近のような気がするが、あれから8年近く経つ。
たった8年でこれほどまでに景色が変わるものなのか?
そう思うと何だかやり切れない気持ちでいっぱいになる。
どうして昔の町並みを残せなかったのだろうか。
今の景色より古臭い景色の方が好きだ。

16時50分くらいからクレーンにライトが点灯。
まだ明るいのであまり目立たないが、徐々に時間が経つにつれてライトが目立ちだす。
かなり大きなクレーンだけに闇夜に浮かぶと思った以上に綺麗に見えた。

帰る前に、中央桟橋に寄って街灯かりイルミネーションを見て、
その後に尾道ラーメンを食べて電車に乗って家路に向かう。
帰りはバスで帰ろうかと思ったが、東方面へ向かうバスはとっくに終電を過ぎていた。
20年以上市内に住んでいるのに、どこか遠い街に来たような1日だった。




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